この2,3日、午後になると急に雲行きがあやしくなり
突然の雨と雷、そして風。
日が落ちるにはまだ早い時間なのに
ブラインドを下ろした部屋の中は真っ暗。
ふと思い立って、ステンドグラスのランプを灯してみた。
これは二十数年前、ステンドグラスを習っていた頃
母にプレゼントしたものだ。
「朝顔」という名前のランプ。
単純なデザインながら、軽くカーブした曲面と
赤紫の花びらに深紅の芯の色が
光を通すととても美しいランプ。
教室に通いながら、アルバイトに
同じランプをいくつも頼まれて作っていた。
それを見ていた母が欲しがったのだった。
実用向きではなかったので、滅多に灯す事はなかったけれど、
いつも母の枕元に置かれていた。
母が亡くなって、私の手元に戻ってきたランプ。
これが唯一私の手元に残った自作だった。
久し振りに灯したランプは温かい光を放っていた。
コーナーに置くと、白壁にガラスの色が映えて
とてもキレイに映る。
これからは時々点けてみよう。